校長室より
 

校長の町田 英之(まちだ ひでゆき)と申します。

 

   赤城特別支援学校は、県内唯一の病弱特別支援学校です。群馬大学医学部附属病院に隣接し、小学部から高等部まである本校をはじめ、その他県内7か所の病院に、小学部と中学部を設置する分校、院内教室があります。

 在籍児童生徒は、原則としてそれぞれの病院に入院している子どもたちです。児童生徒は、治療を受けながらも、「学ぼう、明るく 仲よく 元気よく」を合言葉に、日々の学習に意欲的に取り組んでいます。

 教職員も、医師や看護師等の医療関係者、保護者、子どもたちが入院前に在籍していた学校(前籍校と呼びます)等と密接に連携し、児童生徒一人一人の実態に合わせた指導を行っています。

 本校を含め、分校、院内教室の詳細についてはそれぞれのページがありますので、詳しくはそちらをご覧ください。

 

赤城特別支援学校について

赤城特別支援学校の全体的な特徴を紹介します。

赤城特別支援学校は、どんな学校ですか?

 入院などで学習ができなくなっては困りますね。そこで、入院していても学べるよう、県内各地域の8か所の病院に学校が設置されているのです。


どのように学ぶのですか?

 本校では、群馬大学医学部附属病院に隣接した校舎がありますし、同病院内にも教室を設置しています。他の病院でも、病院内(あるいは敷地内)に教室を設置しており、教師が常駐して通常の学校と同じ内容の授業を行います。(ただし、保健体育など教科によっては、病状に合わせて内容を変更するなど工夫して行う授業もあります。)
 授業は、児童生徒の病気の状態などを考慮しながら医療関係者とよく連携し、できるところから進めます。また、退院するときのことを考え、スムーズにもとの学校に戻れるよう、前籍校とよく相談をしながら学習を進めます。


生活のめあてになるよう、いろいろな行事も行います。

 可能ならば、病状や体調に配慮しながら看護師等の同行を得て、校外施設見学等の体験的な学習を行います。同様に、校外での写生会も行ったりします。
 また、日々の学びの成果の発表として、年に1回、各教場で学習発表会を開催します。保護者や病院関係者はもちろん、前籍校の皆さんにも来場いただくなど、皆がつながり、皆で支える学校生活となるように取り組んでいます。

 

 子どもたちが治療に立ち向かうことは大変なことですが、それでも学び続ける中で、がんばる自分に自信を持ち、支える人々に感謝しながら、楽しい学校生活を送れるよう、私達教職員も一丸となって応援していきたいと思います。



退院すると、前籍校(入院前に通っていた学校)に戻ります。

 

 小・中学部では年間約170名以上の児童生徒の転出入があります。指導に当たる際は前籍校と密接に連絡を取り合っています。
特に、病気になることによって授業を受けられなかった期間の学力の補完に力を入れています。そのために、個々の児童生徒の学習進度に合わせた個別指導も行っています。個別指導の最大のメリットは、児童生徒一人一人が違った学び方ができることにあります。そして、それは「わかる」「できる」という実感の伴った学習を可能にします。ですから、県立赤城特別支援学校の授業には、「あっ、そうか」「なるほど」とうなずく姿、学習内容について的を得た質問をする姿、教師の示すいくつかの例を基に類推して自分なりの結論を導き出す姿、などがよく見られます。
教科学習の他に、「自立活動」という時間があります。

 

 病棟(主治医・看護師等)と連絡を取り合って、病気の回復、克服に向けて、病気の理解や生活上、気をつけなければならないことなどを学習します。また、病気や治療による生活上の制限をはじめ、入院生活や学習上の遅れなどの不安を解消するための活動も行っています。
病状等によって、病室から院内教室へ通学できない場合は、ベッド上で学習をしています。  

 

 このように、赤城特別支援学校は教育や指導を通して、病弱の児童生徒を支援している学校です。したがって、いつ、どういう児童生徒が転校してきても、すぐに質の高い教育サービスができるように体制を整えています。学校という場所は、一人一人の児童生徒が認められ、今の自分に自信を持ち、明日へのよりよき生き方を求めるところであります。ですから、本校の教室には、受容的、共感的な雰囲気があふれ、すべての児童生徒が「今日の学びを喜び、明日を楽しみにする学校」にするために、教職員が一丸となって努力しています。
沿革   



                
S30.11. 1
群馬県立養護学校開校
S30.11.21
秩父宮妃殿下のご台臨のもと落成式挙行
S31. 5.10
NHK全国放送で学校紹介
S39. 6. 4
全国養護学校長大会病弱分科会開催
S42. 5. 1
群馬大学医学部附属病院(小児科内)に前橋分校開校
S47. 4. 1
日本赤十字社前橋赤十字病院小児科に日赤分校開校
S53. 4. 1
本校の分教室として伊勢崎病院分教室開設
S54. 4. 1
養護学校義務制に伴い群馬県立東毛養護学校に校名変更
本校の分教室として桐生厚生総合病院分教室、群馬中央総合病院分教室開設
伊勢崎病院分教室は伊勢崎市民病院分教室に変更
S55. 4. 1
伊勢崎市民病院分教室は伊勢崎分校に、桐生厚生総合病院分教室は桐生分校に昇格
S56. 4. 1
本校の分教室として富岡厚生病院分教室開設
S60. 4. 1
群馬県立西毛養護学校新設による所属替え
【東毛養護学校】本校、前橋分校、桐生分校、伊勢崎分校
【西毛養護学校】本校(二葉養護学校内)、群馬中央総合病院分教室、多野総合病院分教室(開設)、富岡厚生病院分教室、日赤分校
S63. 4. 1
西毛養護学校本校移転(日赤分校に)
東毛養護学校前橋分校が西毛養護学校前橋分校として編成替え
H 2. 5. 1
富岡厚生病院分教室が富岡総合病院分教室に変更
H 9. 4. 1
東毛養護学校と西毛養護学校の統合により、群馬県立赤城養護学校開校
【赤城養護学校】本校、群馬中央総合病院分教室、公立藤岡総合病院分教室、公立富岡総合病院分教室、日赤分校、桐生分校、伊勢崎分校、太田分校
平成9・10年度群馬県インターネット利用推進協力校
H 9.11. 1
開校記念式典挙行
H10. 4. 1
平成10年度文部省マルチメディアの活用による補充指導についての調査研究協力校
H11. 4. 1
平成11年度文部省マルチメディアの活用による補充指導についての調査研究協力校
H12. 1.24
中曽根弘文文部大臣学校視察
H12. 6. 2
マルチメディアを活用した補充指導についての調査研究研究発表会開催
H12.11. 7
ロシアの宇宙飛行士ポリャコフ氏学校訪問
H13. 8. 7
第38回関東甲信越地区病弱虚弱教育研究連盟研究協議会群馬大会開催
H15. 3.31
太田分校閉校
H15. 4. 1
小児医療センター分校開校
H16. 3.31
小児医療センター分校校舎完成
H17. 2. 4
第1回自主公開研究会開催
H17.12. 9
第2回自主公開研究会開催
H18.12. 8
第3回自主公開研究会開催
H19. 2. 7
開校十周年記念式典挙行
H23. 8.18
第48回関東甲信越地区病弱虚弱教育研究連盟研究協議会群馬大会開催
 H26. 6. 6 NASA元宇宙飛行士ジョン・マクブライド氏学校訪問 
 H27. 4. 1 赤城特別支援学校に校名を変更 

 

校章・校訓

 

 環(わ)の形は、校訓「学ぼう、明るく 仲よく 元気よく」を表しています。環の中心部は、赤城特別支援学校という校名にちなみ、群馬県を代表する赤城山を、本校からのぞむ姿でデザインしたものです。また、校章は、裾野が長く雄大で美しい赤城山のように、ゆったりと包容力があり、高い知性と丈夫な体と美しい心を持ったスケールの大きい人物に育つようにという願いを象徴しています。
 
 
校歌